【主催者 / 鈴木みゆきさん】リアルな体験を通じて、子どもの可能性を引き出したい

リアルな体験を通じて、子どもの可能性を引き出したい

鈴木 美由紀 / Miyuki Suzuki

たまプラーザ生まれ、たまプラーザ育ち。
国際線スチュワーデスとしてフライトで訪れた世界各国の花の素晴らしさにひかれ、横浜市青葉区に花のアトリエ「アトリエ・デルフィ」を開設。
高3の女の子と中1の男の子のお母さん。(2020年11月時点)


失敗からたくさん学んだ子ども時代

母がサンリオショップを経営をしていたのですが、子ども向け商品の仕入れを、当時小学生だった私に任せてくれたんです。小学5年生が30万握りしめて電車に乗って仕入れに行く。すごいですよね。(笑)
自分好みのものばかり仕入れて、売れ残ってしまった苦い経験もあります。

そこから、周りの子どもが何に興味を持っているのか目を向けるようになりました。天気や季節を気にする、お客様の視点に立って考える。そんな「商売の基本」を知りました。

でも、今の子どもたちには、なかなかそういう経験をする場所がない。
気軽にネットで買えてしまう時代だからこそ、対面の商売のやり方を経験する中で、失敗も含めていろんなことをリアルに感じ取ってほしい。そんな想いが、自身の根っこにあったように思います。

実は一緒に楽しんでいるだけかも・・・?

子どもたちの友達が、気づくと自分の友達になっているんです。ちょっと相談があると連絡をくれたり、逆にアドバイスをもらったり。そんな性格なので、地域の子どもたちに何かしてあげたい、というような大層なものを掲げているわけでも、街のために何かをしよう!というわけでもないんです。

「こんなことやったら面白いんじゃない?」「一緒にやってみない?」と自分が楽しいと思うことを、一緒に楽しんでいる。そんなイメージです。楽しいことを、住んでいる街で広げてみたら、チッチェーノ・チッタになりました。

自身の等身大の中で生きていってほしい

自分の子どもには、「ママの考え方ってアウェイ※だよ」と言われたこともあります。かなりの放任主義なので。自分の生きる道を自分で見つけるべきだと思っています。大人でも子どもでも。その時々の選択の幅が狭かったとしても、それがその時の等身大。無理に背伸びをする必要はないと思うんです。親が無理に導いても、それはメッキで、いつかはがれてしまう。
長い目で見たときに、子ども自身が自分で見つけたものはホンモノで、絶対にはがれない(ぶれない)んです。大人にできることは、その子自身の力を引き出すために問いかけるくらいではないでしょうか。どこまで待てるか、そこが肝かな、と思います。

※この場合は異質、というニュアンスで使用

大人も子どもも「成長」を分かち合う

最初は子どものために、と思って始めたけれども、実は、大人のほうがダイレクトに自身の変化を感じているんです。見守ることを通じて気づくことが、本当にたくさんあります。
70歳を過ぎていたとしても学びがある。そうして一緒に成長していくことを、共通の喜びとして分かち合える。
それが、自然と街づくりにつながっていると思います。